投資がうまくいっている時期というのは、
不思議と「不安」を忘れやすくなります。
資産残高が増え、
含み益が積み上がっていく。
NISA口座を開けば、
数字はどんどん増えている。
すると、いつの間にか、
こんな言葉が聞こえてくるようになります。
「今回は違う」
「AI時代だから、昔のような暴落は起こりにくい」
「優良企業だから、下がってもすぐ戻る」
たしかに、
テクノロジーは進化しました。
金融システムも、
情報伝達の速度も、
昔とは比べものになりません。
でも――
投資の世界で、
もっとも危険な言葉のひとつが、
実は「今回は違う」だと言われています。
決して恐怖を煽りたいわけではありません。
市場が好調な今だからこそ、
“守り”について静かに考えてみたいと思ってこの記事を書いています。
過去 暴落した事実
私自身、過去にはたくさんの「投資での失敗」を繰り返してきました。
記憶にある中でも思い出すのが、ITバブル崩壊とリーマンショックです。
ナスダックは、過去に「半減」している
米国のハイテク株指数として知られる
NASDAQ(ナスダック)。
いまや、エヌビディアに代表される半導体やAIなど
巨大テック企業の成長を背景に、「最強の指数」のように
語られることもあります。
しかし、
そのナスダックは過去に何度も、
大きな暴落を経験しています。
その下落率は、
ドットコムバブル(ITバブル)崩壊(2000〜2002年)
約78%下落
リーマンショック(2007〜2009年)
約55%下落
暴落前の指数(価格)に戻るまでに、ドットコムバブル崩壊の時は15年(!)、リーマンショックでも4年の歳月を費やしています。
「高度な金融システムがあるから大丈夫」
「高度な金融システムがあるから大丈夫」といわれていたが、本当だったのか。
特に興味深いのは、
2008年のリーマンショックです。
当時も、
「金融工学の進化によってリスクは分散されている」
と言われていました。
・複雑な証券化商品
・高度な数理モデル
・最先端の金融システム
「今は前とは違う!」といわれていました。
しかし結果として、
それは世界規模の信用崩壊へと繋がりました。
つまり、
“システムが進化したから、人間が冷静になる”
わけではなかったんですね。
最後に市場を動かすのは、
やはり人間の「欲」と「恐怖」。
だからこそ、
どれだけ時代が進んでも、
「株価が半分になる可能性」
そのものは、
ゼロにはならないのだと思います。
リーマンショックを題材にした映画は、見るに値すると思います。
個人的には
・『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
・『マージン・コール』
は、かなりかなり面白いと思いますので、ぜひ見てみてくださいね。
本当に怖いのは、「暴落」そのものではない
ここで誤解してほしくないのですが、
この記事は、
「だから投資は危険だ」
という話ではありません。
むしろ、
長期的に見れば、
投資そのものは必要な時代だと感じています。
本当に怖いのは、
暴落そのものではなく、
“含み益が消えていく過程で、人間の心が崩れること”
です。
含み益がある時ほど、人は欲張りやすい
多くの人は、
資産が増えている時ほど、
「もっと増えるはず」
と思いやすくなります。
そして、
いざ暴落が始まると、
まだ戻るはず
↓
もう少し待てば…
↓
怖い… なんとかして…
↓
もう無理…
という流れに心理的に陥ってしまい、
最悪のタイミングで売却してしまう。
これは、
知識不足というより、
人間として自然な反応です。
だからこそ、
必要なのは“根性”ではなく、
「ルール」
なのだと思います。
含み益がある時こそ、“守り”を考える
投資で本当に難しいのは、
「買うこと」ではなく、
“どう降りるか”
です。
つまり「出口が大切」なんですよね。
たとえば、
資産が大きく増えたタイミングで、
・一部を利益確定する
・元本確保型の商品へ移す
・定期預金や債券へ振り分ける
・現金比率を高める
こうした「守り」を入れることで、
資産全体の安定感は大きく変わります。
これは、
弱気になることではありません。
むしろ、
“増えた資産を、人生に残す技術”
です。
元本確保型商品という選択肢
投資信託や株式などで十分な利益が出たあと、
その一部を「守る資産」へ移す。
これは、
長期投資を続けていく上で、
とても重要な考え方だと思います。
「増えた分」を守る
市場がどれだけ下落しても、
一度安全資産へ移したお金は減りません。
いわば、
ゲームの“セーブポイント”を作るような感覚です。
精神的な余裕が生まれる
資産の一部が安全圏にあるだけで、
日々の値動きへの不安はかなり軽減されます。
「夜ぐっすり眠れる」
これは、
数字には見えないけれど、
非常に大切なリターンです。
次のチャンスを待てる
もし将来、
大きな市場調整が来た時。
守っていた資金を使って、
割安になった優良資産を買うこともできます。
暴落時に動ける人は、
実は少ない。
だからこそ、
“守りの余白”には価値があるのだと思います。
まとめ|アクセルだけでなく、「ブレーキ」も調えておく
投資は、
ずっと全力でアクセルを踏み続けるゲームではありません。
市場が盛り上がっている時ほど、
ほんの少しだけ、
バックミラーを見る。
「もし半分になったら、自分は耐えられるだろうか」
そう問いかけてみる。
その上で、
一部を守りへ振り分ける。
これは、
弱さではなく、
長く生き残るための技術です。
せっかく育った大切な資産です。
“増やす”だけでなく、
“残していく”。
そんな視点も、
これからの時代には、
きっと大切になっていくのだと思います。
メルマガ『葡萄の館からの手紙』
市場が好調な時ほど、
人は「守り」を忘れやすくなります。
でも本当に大切なのは、
“増やすこと”だけではなく、
「増えた資産を、どう人生に残していくか」
なのかもしれません。
メルマガ『葡萄の館からの手紙』では、
暴落時に崩れにくい資産設計の考え方
含み益との向き合い方
元本確保型商品という選択肢
海外の固定金利商品や守りの運用事例
時々開催している小さな勉強会の案内
などについても、
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